QLD州中古車個人売買の落とし穴

 

オーストラリアでの自動車の購入には日本と同じくディーラーか中古車屋さんで購入するのが主流ですが、日本と違って個人での売買が一般的に行われております。

住宅街の路上に停まってる車に[Sell  ◯◯◯$]と書かれているのも日本ではなかなか見ないと思います。

オーストラリアの情報交換サイトなどで個人から出品されてる中古車を探すことができ、うまくいけば相場よりも手頃な値段で購入することができます。

その中でもRWC(車検)の関係などからQLD州がオーストラリアの中で最も頻繁に行われております。

 

ここでは中古車の個人売買と中古車屋と比較した場合のリスクをご紹介します。

 

メリット
・金額が比較的安い

デメリット

・車のコンディションに対する信頼性が低い

・書類手続きを自分でやらなければならない

・知識がないと、詐欺にあう

 

間に中古車屋さんやディーラーを挟むことがないので、売り手は高く買い手は安く車の売買の取引が可能です、ただ個人同士の売買なので買った翌日に車が壊れた！ということもあるとか。

日本と違って車検が２年に１度あるわけでもないし日本ではありえないようなボロさの車が走っていたりするので車を買うときには注意が必要です。

購入してすぐに壊れても売り手側からすれば

「昨日は問題なく動いてたでしょ？」

「もう買い取ったのでそれはあなたの車よ。」

ということになる。

 

まず普通に騙されてる人が多いです。

だいたい皆個人で買って帰国時に同じような値段で売りますが、だいぶ走ってる車が大体ですし、売った後はどうせ帰国するからって適当な対応が多いです。

 

例えば、過去にオーバヒートを起こしてエンジンがゆがんでしまっていたり、エンジンオイル漏れがあるのに一時的に掃除して分からないようにごまかすといった類の話です。

車の名義が移転する際には認可されたメカニックによるRWCの書面が必要になりますが、チェックポイントで引っ掛かるとRWCが取得出来るように修理が必要になります。

 

オーストラリアでの中古車購入は当たりと外れのギャップが激しいです。当たりの車を購入すれば何十万キロも乗れます。一方外れた場合は、直ぐに故障したり、修理に予期せぬ金額がかかったりします。

車の購入は大変大きな買い物になると思います。ディーラーから購入するにせよ、個人間での売買にせよ、注意すべきポイントはきっちりチェックして最終的に決定するまで何台か比較した方が良いと思われます。その為にも事前の情報収集は必須です。

 

 

さまざまな経験談

 

・Facebookのmarketplaceで9,000ドルほどの車を購入し3日後に車がオーバーヒートし乗れない状態になってしまい車屋に出張修理を頼むことになり点検をしてもらうとオーバーヒートした原因以外にも修理が必要な個所がいくつか見つかり修理とレッカー台で1,000ドル以上かかってしまいました。

こうなった原因としてまずは車に詳しい友人等もおらず知識がない状態でインスペクションに行った事、売り手が冷却水(エンジンを冷やすための液)が漏れていたが漏れを隠すためエンジンルームを洗い綺麗にしていた。また外装も丁寧に洗車してあり、値段が9,000ドルもするということで状態がいい車だと思い購入を決めました。しかし個人売買では自分で修理する手間を省いて隠して売られていることが多々あるので外装が奇麗でエンジンルームも一見問題なさそうな車でも購入は慎重に検討する必要があります。

購入された方が売り手に連絡したが知らないの一点張りだったそうでオーストラリアに来たばかりで頼れる知人もいなかったため泣く泣く自分で修理代を払われたそうです。

 

・こちらもFacebookのmarketplaceで起きた事になります。この方は車の知識が多少あり慎重に車を選んだようですが車を購入してすぐに壊れてしまいました。幸いにも売り手に連絡を取り返金して貰えることになったようですが、車があるのを前提にファームジョブを始める予定を建ていたが、採用が決まっていたファームがシーズン中ということもあり車がなくすぐに来られないなら他の人を雇うと言われたようです。購入者は急ぎで購入して失敗するのが嫌だったため車屋でレンタカーを借りファームに行きお金を貯めて車を購入することにしたそうです。

 

・ワーホリで来てる子が6000ドルの車を日豪で手にしたが、その後異変に気付き、中古車店に持ち込むとヘッドガスケット抜けで壊れていることが発覚。

彼女は廃車寸前のものに6000ドルも出したのだ。中古車店で買っていれば流石にこんなことは起きない。だが、責任は個人売買であるから誰にも追求できない。彼女は仕事をするための通勤手段として購入したつもりであったが、仕事にも行けず、新しい車を買うことも出来ず、オーストラリア生活の初めから全てが変わってしまった。

 

・1000ドルの車を購入したが、故障時の修理代やタイヤ交換の費用などでプラス1500ドルほどかかったという人がいる。

じゃあ最初から状態のいい2500ドルの車を買うべきだったと後悔。

 

個人売買で失敗すると保証がありません。売主が帰国したりサインしたから知らないと言われ大損している人が多いです。

さらに、このオーストラリアの車で3000-5000ドルくらいと言えば中古車相場の下限の価格であるから、本当に壊れる寸前、壊れているというものが多いです。

これが100万円以上の車と決定的に違うところで、相場の低い車こそしっかりした車屋で購入するべきです。

 

極端な事例を紹介しましたが4000ドルで中古車屋さんで買った車が１週間でオイル漏れしてきたとかも全然あります。

 

状態良くて高い車を買っても壊れるときは壊れる。

車屋から購入しても壊れるときは壊れる。

 

 ではどうすれば、、、、

 

結局、壊れてしまうリスクがゼロの車なんて出まわってません。

しかし購入するときだけの出費を抑えようとすることでリスクがその分跳ね上がることは確実です。

重要なことは店で購入するのも個人から購入するのも”信頼できる人”から購入することです。

その判断は自分でしかできませんが、英語が苦手な人は日本人からの購入でないと信用できないと思いますし、

その場限りの連絡しかとらない個人売買ではやはり信用するのは難しいと思います。

お店で買う場合、お店選びに失敗しなければ買ったお店はそこにあり続けますし、何か不具合があれば問い合わができます。

車の知識がない人は車屋さんで購入する事をお勧めします！